Ⅰ 地域の種別

前へ

Ⅰ 地域の種別 

地域の種別は、宅地地域、農地地域、林地地域等に分けられる。 

宅地地域とは、居住、商業活動、工業生産活動等の用に供される建物、構築物等の敷地の用に供されることが、自然的、社会的、経済的及び行政的観点からみて合理的と判断される地域をいい、住宅地域、商業地域、工業地域等に細分される。さらに住宅地域、商業地域、工業地域等については、その規模、構成の内容、機能等に応じた細分化が考えられる。 

農地地域とは、農業生産活動のうち耕作の用に供されることが、自然的、社会的、経済的及び行政的観点からみて合理的と判断される地域をいう。 

林地地域とは、林業生産活動のうち木竹又は特用林産物の生育の用に供されることが、自然的、社会的、経済的及び行政的観点からみて合理的と判断される地域をいう。 

なお、宅地地域、農地地域、林地地域等の相互間において、ある種別の地域から他の種別の地域へと転換しつつある地域及び宅地地域、農地地域等のうちにあって、細分されたある種別の地域から、その地域の他の細分された地域へと移行しつつある地域があることに留意すべきである。
 

(留意事項)

Ⅰ 「総論第2章不動産の種別及び類型」について 

不動産の種別の分類は、不動産の鑑定評価における地域分析、個別分析、鑑定評価手法の適用等の各手順を通じて重要な事項となっており、これらを的確に分類、整理することは鑑定評価の精密さを一段と高めることとなるものである。鑑定評価において代表的な宅地地域である住宅地域及び商業地域について、さらに細分化すると次のような分類が考えられる。 

 (1)住宅地域 
  ①敷地が広く、街区及び画地が整然とし、植生と眺望、景観等が優れ、建築の施工の質の高い建物が連たんし、良好な近隣環境を形成する等居住環境の極めて良好な地域であり、従来から名声の高い住宅地域 

  ②敷地の規模及び建築の施工の質が標準的な住宅を中心として形成される居住環境の良好な住宅地域 

  ③比較的狭小な戸建住宅及び共同住宅が密集する住宅地域又は住宅を主として店舗、事務所、小工場等が混在する住宅地域 

  ④都市の通勤圏の内外にかかわらず、在来の農家住宅等を主とする集落地域及び市街地的形態を形成するに至らない住宅地域 

(2)商業地域 
  ① 高度商業地域 
   高度商業地域は、例えば、大都市(東京23区、政令指定都市等)の都心又は副都心にあって、広域的商圏を有し、比較的大規模な中高層の店舗、事務所等が高密度に集積している地域であり、高度商業地域の性格に応じて、さらに、次のような細分類が考えられる。 

   ア 一般高度商業地域 
    主として繁華性、収益性等が極めて高い店舗が高度に集積している地域 

   イ業務高度商業地域 
    主として行政機関、企業、金融機関等の事務所が高度に集積している地域 

   ウ複合高度商業地域 
    店舗と事務所が複合して高度に集積している地域 

  ② 準高度商業地域 
   高度商業地域に次ぐ商業地域であって、広域的な商圏を有し、店舗、事務所等が連たんし、商業地としての集積の程度が高い地域 

  ③ 普通商業地域 
   高度商業地域、準高度商業地域、近隣商業地域及び郊外路線商業地域以外の商業地域であって、都市の中心商業地域及びこれに準ずる商業地域で、店舗、事務所等が連たんし、多様な用途に供されている地域 

  ④ 近隣商業地域 
   主として近隣の居住者に対する日用品等の販売を行う店舗等が連たんしている地域 

  ⑤ 郊外路線商業地域 
   都市の郊外の幹線道路(国道、都道府県道等)沿いにおいて、店舗、営業所等が連たんしている地域 

次へ