第4節 DCF法の適用等

第4節 DCF法の適用等

証券化対象不動産の鑑定評価における収益価格を求めるに当たっては、DCF法を適用しなければならない。この場合において、併せて直接還元法を適用することにより検証を行うことが適切である。



(留意事項)
4.DCF法の適用等について
DCF法の適用等に当たっては、次に掲げる事項に留意する必要がある。

(1)収益費用項目及びその定義を依頼者に説明するに当たって、各項目ごとの具体的な積算内訳など不動産の出納管理に関するデータ等と収益費用項目の対応関係を示すなどの工夫により、依頼者が不動産鑑定士に提供する資料の正確性の向上に十分配慮しなければならない。

(2)収益費用項目においては、信託報酬、特別目的会社・投資法人・ファンド等に係る事務費用、アセットマネジメントフィー(個別の不動産に関する費用は除く)等の証券化関連費用は含まないこと。「純収益」は償却前のものとして求めることとしていることから減価償却費は計上しないことに留意する必要がある。また、各論第3章第4節Ⅱ(1)の表に定める「運営純収益」と証券化対象不動産に係る一般の開示書類等で見られるいわゆる「NOI(ネット・オペレーティング・インカム)はその内訳」が異なる場合があることに留意する必要がある。

(3)各論第3章第4節Ⅱ(1)の表の収益費用項目のうち「運営純収益」と「純収益」の差額を構成する「一時金の運用益」と「資本的支出」の算出について、「一時金の運用益」の利回りの考え方を付記するとともに、「資本的支出」と「修繕費」の区分については、税務上の整理等との整合性に十分配慮する必要があることに留意しなければならない。

(4)収益費用項目については、DCF法を適用した場合の検証として適用する直接還元法においても、同様に用いる必要がある。

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